デバンニングを業者に依頼するケースが増えている-倉庫業における業務外注-

倉庫業における入庫時の業務、デバンニング(＝海上コンテナからの荷下ろし)を、専門業者に依頼する倉庫が増えています。
デバンニングを外注する理由と自社で行った時の問題点について解説致します。

テーマ：デバンニングを専門業者に依頼する理由

デバンニング専門業者とは

デバンニング専門業者とは、入庫時におけるデバンニングを専門に請け負う業者の事です。

荷下ろし、パレタイズ、ラップ巻き、フォークリフト作業(格納)までの一連の流れを業務としています。

なぜデバンニングを業者に依頼する倉庫が増えているのか

大きな理由は以下の通りです。

■他の倉庫内作業に比べて明らかに過酷な肉体労働である
■海上コンテナの入庫の波があり、人員確保が難しい
■専門技術がない場合、作業時間が大幅にかかる

デバンニング業務は他の倉庫内作業に比べて明らかに作業員の負荷が大きいと言えます。

○重量物への対応
○連続しての同じ動作
○夏場のコンテナ内の気温

こういった理由から作業員の定着率が悪く、作業を自社社員だけで行うのが非常に難しいです。スポットで派遣会社や短期アルバイトを依頼したとしても当日の欠員や作業量の不足により、スムーズに業務を消化する事ができません。

こういった理由からデバンニング業務を専門業者に依頼する倉庫が増えています。

自社社員でデバンニング業務を行う事の欠点

デバンニング業務を他の業務と同様に自社社員で行おうとすると、社員の労働負荷が高くなり、離職率の増加に繋がります。これが自社社員でデバンニングを行うのを避けるべき一番大きな理由です。離職までいかなくても労働負荷が高い為、他の業務に支障が出る事は間違いがありません。

派遣や短期アルバイトを使ってのデバンニング

では派遣や短期アルバイトを使ってデバンニング業務を行おうとするとどうなるでしょうか？

こういったスポットの人員でデバンニング業務を行う事は以下の問題点があります。

■毎回新規人材が来る可能性がある為、指導の手間が発生する
■作業効率の向上が見込めない(作業時間が不明となる)
■作業クオリティの低下

指導の手間が発生する

新規人材が来た場合は、毎回指導の手間が発生します。デバンニングは単純な業務のようにも見えますが、指導点はかなりあります。危険行為の周知、パレタイズの方法、荷扱いの注意点など。毎回新たな人材に指導するのは明らかに非効率と言えます。

作業効率の向上が見込めない(作業時間が不明となる)

デバンニングは作業者によって作業時間の大幅な差があります。その為、新規人材の場合は作業時間が予測できないというデメリットがあります。スポットでの人員確保では、当日の欠員なども発生します。それらを考慮して余分に人員数を依頼しなければならないという状況になります。

作業クオリティの低下

派遣や短期アルバイトでの作業は作業クオリティが低下します。

■パレタイズのクオリティ
■貨物の破損行為
■破損貨物の見逃し

パレタイズを迅速に丁寧に行う事は難しいです。パレタイズの丁寧さは、審美性だけでなく、積み付け時の倒壊を防ぎます。

また、スポットの人員でデバンニングを行おうとすると貨物の破損が増えます。既に破損している貨物を破損品として除外せずに、そのままパレタイズしてしまう事も非常によくあります。

これらの行為は取引先からの重大なクレームに繋がります。

デバンニング業者に依頼する理由

以上のような理由からデバンニングを外注する倉庫が多くなっています。

しかも、最近はデバンニングを専門としている業者も増えており、そのような業者に依頼すると次のような利点があります。

○人員確保の心配が無くなる
○業務としてそのまま依頼できるので、指導などの手間が無くなる
○作業クオリティの担保
○作業時間の予測が可能

人員確保の心配が無くなる

人員確保の心配が無くなります。業者はデバンニング作業に熟練した人材を持っています。

指導の手間が無くなる

スポット人員では必要な毎回の指導が無くなります。

作業クオリティの担保

業者はデバンニング作業に熟練した技術を持っているので、貨物の破損やパレタイズのミスなどが大幅に削減されます。

作業時間の予測が可能

デバンニング業者はコンテナに対し適正人員を配置し、毎回大幅な差異が無い時間で作業を終了させます。その為作業時間の予測が可能となります。これはスムーズな倉庫運営に大きく寄与します。

理想のデバンニング業者を見つける為に

デバンニング業者でも品質や料金の差があります。良質な業者を見つける為に見積もりや評判などを考慮して最善の選択をしてください。

埼玉県のデバンニング業者一覧